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オペラ愛好会 第230回 例会開催 (2016.9.22)


9月22日(祝)新国立劇場内で関東例会が開かれました。その日は朝からの大雨にもかかわらず多くのメンバーが集まりました。鑑賞演目は新国立劇場の杮落しの一貫として1998年1月17日に上演された「アイーダ」です。

マリア・グレギーナのアイーダ、ホセ・クーラのラダメス他、主要キャスト6名が外国人という豪華版です。当時クーラは35才、見事な歌唱と容姿で正にこうあって欲しい、と誰もが思うようなラダメスで、出て来て1曲歌っただけで会場は興奮の渦、どよめくような拍手がおきていました。私は今のホセ・クーラしか知らず、この日は若い頃の彼を見るのが1番の目的でしたので、色々思う事は多かったです。
生きた馬が2頭、2013年のアイーダの時は1頭、何もかも縮小版でした。それでも舞台の豪華絢爛さに大満足したのですが、今回鑑賞したものはさすがに杮落し、全てに上回っていました。誰かがアイーダのようなものをTシャツみたいな衣装でやらないでほしい、と言っていましたが同感です。最近は新演出で開けてびっくりみたいな事が多々ありますが、やはりこれぞオペラ、とひとときの夢を見させて頂きたいものです。

グレギーナは初めて見ました。ラトニア・ムーアの時、ラダメスが美しいアイーダと歌うとその度に抵抗があり困りましたが、今回はそのような事はありませんでした。これだけビジュアル化の時代、政治家や経営者でもダイエットしたり整形したりしているのに、オペラ歌手だけは例外というのは、オペラ離れの原因の1つになっているのでは、と思います。カウフマンの人気を見ても容姿や時代に合った演技力が如何に大切か分かります。肥り過ぎは健康にも悪いですし、体格が良いというグレギーナレベルで留めておいて欲しい、と思うのは私だけでしょうか。

5分程の小休憩を挟んでみっちり約3時間。その後は同じ新国立劇場内のレストラン「マエストロ」にて会食会。全員が参加し話に花が咲き、一部バイキング形式のお料理をたっぷり頂きながら、楽しいひとときを過ごしました。最高齢の参加会員の方の「沢山の趣味をそれぞれ一生懸命したが、最後に残ったのがオペラでした」と言うお話に、私は深く頷きました。

デザートになっても皆様のお話は尽きず、初めての参加にもかかわらずとても楽しいひと時が過ごせました。デザートのシフォンケーキは専門店のより美味しく、愛好会の皆様にも召し上がってほしいほどでした。
まだまだほんの初心者ですが、今後もよろしくお願い致します。

尚、ホセ・クーラについてちょっと付け加えます。
彼はアルゼンチン出身です。私がアルゼンチンタンゴをやっていたことは、自己紹介にも書きましたが、その頃沢山の若い南米出身ダンサー達から今のラテン音楽を教えて貰いました。そしてタンゴだけでなく色々なダンス(サルサとか)をそうした曲で彼等と時には踊っておりました。オペラも好きですが、こうした音楽も今でも大好きです。いい曲が沢山あります。YouTubeで見ると、人気のある歌の再生回数は16億回を超えるものがあります。クラシックだとせいぜい100万回位でしょうか。CD、レコードもクラシックだと最も売れたパヴァロッティで1億枚、フリオ・イグレシアスが3億枚、息子のエンリケ・イグレシアスも既に父親を超えたかもしれません。こういう背景がスペイン語圏ではあります。オペラの100倍規模以上の巨大マーケットが現実に存在するのです。名が売れれば浮き足立つのも無理からぬ事で、逆に彼等を見ているとオペラやクラシックをやった事が足枷になっているようにさえ見えます。私はホセ・クーラについてはとても複雑な思いで眺めています。若き日のホセ・クーラは今回見させて頂いて、ああラテン系の若い男性の身体だなあ、と感激致しました。若い頃は本当に男女共綺麗です。 (H)                          


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